遊びには、『ねらい』がいっぱい☆

もう冬が到来と思うような寒い日が続いたと思ったら、
今週は19℃を超える暖かい日もあったり、
体温調整や、洋服選びの難しい季節。
この時期は、風邪の流行り始めでもあります
健康管理に気を付けていきましょう。

 

さてさて、とある日のムーブメントをご紹介します。

 

“はじまりの歌”を歌って、今から始まるよ~!と始まりの期待感を持ち、心と身体をほぐします。
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みんなが大好きな「バスに乗って」
順番にならんで、好きな色のフープを1人1つずつもらいます。
C:「赤色下さい」  T:「はい、どーぞ」  C:「ありがとう」のやり取りを
繰り返し繰り返しやっています。
こちらが伝えなくても、しっかり言える子もたくさんいます。
日頃の何気ないかかわりから、大切な社会性が身についていますね。

 

では・・・
フープをバスのハンドルに見立てて好きな場所に座ります。
先生の上に座ったり、床に座ったり、時には立っていたり。
「♬バスに乗って揺られてる♪ ゴー!ゴー!」
「そろそろ右に曲がりまーす…3・2・1・ビューン!」
「左に曲がりまーす…3・2・1・ビューン!!」
左右の方向性を楽しみながら身体で覚えていきます。
倒れたら、元に戻るのがみんな一苦労・・ここでは元に戻るための固有覚を養い、体幹も鍛えられます。

 

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次は、先頭の人が歩き方を指示し、タンバリンを叩きます。
その速さに合わせて、後ろに並んでいるみんなが歩きます。
ここでは、音の速さに合わせて歩く「聴覚連合運動」
歩き方の「イメージ力」「固有覚」「身体コントロール力」「方向性」「スピード調整」
真似して歩く「模倣運動」
誰の後ろに並ぶか「順番を守る」「ルールを守る」
次は誰が発表するか「他者意識」
発表するお友だちは「自己肯定感」「発言力」「想像性
などなど、いろんなねらいが組み込まれていますので、それを意識しながら取り組みます。
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先頭でタンバリンを叩いた後は、後ろのお友だちに「はい、どーぞ」とタンバリンを渡し、列の一番後ろに並ぶお約束。
みんな上手に並べました!

 

 

 

 

いつの間にか連結して電車に!!
こどもたちからの提案でのプログラムの変更は大歓迎!!!
さあ、つながって~
あれ?肩を持たれると、くすぐったい子もいるようです^^
おやっ!?マットの上に平行棒が逆なって置いてあるではありませんかっ!
子どもたちの意欲を掻き立てようと言うと、
T:「えぇ~!行けるかな?グラグラして難しそう・・・」
するとチャレンジ精神旺盛で自信満々なこどもたちは、
C:「えぇー、こんなん簡単やでっ!」と・・・

 
確かに・・・スイスイスイ~っと楽勝でした。みんなスゴイ!!

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次は、マットのジグザグ道へ・・・
T:「足元をよく見て~」、
T:「ここでビューンとスピードを出したら、後ろのお友だちどうなる??」
C:「待って!待って!早いよ~」と言いながらも、前進前進^^
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無事駅に到着!
同じ遊具も使い方の工夫で七変化☆
置き方を替えたり、他の遊具と合わせて使ったり。
スモールステップや子どもの意欲を高めるために必要な、『変化のある繰り返し』
ムーブメントでは大切にしています。
こどもたちの参加の持続を促すとともに、少しづつレベルを上げていくことで、以前は出来なかったことが、いつの間にか出来ていることがあります^^
そうやって子どもたちは日々達成感を味わっています♫

 

 

さて次は、好きな場所に座って「お~ちた、おちた、な~にがおちた♬」に、
ルールを加えてみました。
「リンゴ」の時は、両手を前へ出してリンゴをキャッチ!
「カミナリ」の時は、おへそを隠す!
それ以外の時は、ドテ~ッと後ろにゴロンとコケる!
これがなかなか面白い^^

まず、最初に一人ずつその場に立ってもいいし、座ったままでもいいし、何を落とすか発表してもらいます。「何にするか決めた?」と聞かれ、、、
「せーの!お~ちた、おちた、な~にがおちた♬」
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発表することで自信につなげ、自分の発した言葉にみんなが従うため「帰属意識」を高めます。
指示を出される方は、集中して聞いて、聞いたことをすかさず動きに替える「瞬発力や反射神経」を使います。また、言われたものからどんな動きにつなげるかを覚えておかなければなりません。りんご、カミナリ、その他、「短期記憶」を養います。

遊びの中には、子どもの成長にとって大事な要素が沢山入っています。
何事も遊びが原点☆です。大人は遊び方の工夫や、仕掛けをいつも心掛けていくことが必要です。

 

ムーブメントは、当日利用されるお子さんの発達段階に沿って、ムーブメントリーダーがプログラムを考えます。
たんぽぽのムーブメントリーダーは、数日×2年以上遠方へ研修に行き、ムーブメントについて学んだ先生がプログラムを立てています。

子どもたちに楽しんでもらうために、どんなプログラムを入れようか、課題をどうやって入れようか、日々考えています。
無理やりさせるのではなく、子どもたちが自主的に参加し、遊びながら、楽しみながら、出来る事得意な事を伸ばしながら、自然と苦手なことも克服できる、そんな活動です。
子どもたちが「楽しかった!」と笑顔で言ってくれることが私たちは何よりの喜びです♫